ひとおもい

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Lily 白き百合の乙女たち

2017年ゲームレビュー 3

4179分=約70時間。全ルートクリア&全追加ステージクリアまで。

仙台を舞台にしたシミュレーションRPG。コツというか定石のようなものを覚えるまでちょっと難しいけど、なかなかに絶妙なバランスの良いゲームでした。

以下はストーリーの核心を付いたネタバレ全開で、かつプレイした人だけ分かるような書き方にしているので、やった人だけ読んで欲しい。


Lily 白き百合の乙女たち





1.総評


ストーリーとしては、仙台を舞台として、「リリー」と呼ばれる生まれつき特殊能力を持った女子中学生が、この世界のモンスターである「黒閖」から人々を守る話でいいのだろうか。黒閖に対抗できるのはリリーだけだが、10年ほど前に起こった「黒閖大災害」でその時のリリーが1人を残して全滅してしまっていて、現役のリリーは実質中学生のみという状態。このゲームではそんな中学生たちの活躍を描く。タイトルから百合的関係を全面に押し出したゲームかと思ったら、特定のカップリング以外はカップルの設定があってもあまり百合百合していない。あくまで同じ仲間くらいの意識だろうか。これ以上シナリオを広げると話が拡散しそうでもあるしなあ。


登場人物たちは戦士ではあるけど割と中学生活を楽しんでいて、特に第1部のシナリオパートではどこかに出かけたり皆で集まったりと、明るい雰囲気のSRPGになっている。このあたり、今までタクティクスオウガとかFFTとかの陰謀渦巻くSRPGに親しんできた経験からは意外だった。

と思っていたら、第2部では戦力増強の行き詰まり感やひっきりなしに黒閖が出現することからメンバーがやさぐれて、どんどん空気が悪くなっていく。第3部ではまさかのSF展開に。てかこの理屈だと、黒閖の中には学園長が撒いたLilyウィルスに由来するものも居るでしょ。


シナリオ的に秀逸だったのは、ゲームのシステムをシナリオに反映させているところ。例えば、回復アイテムが「鎮痛剤」や「麻酔薬」になっていて、最初に見た時はL4Dかな?というか割と珍しい設定だなと思っていたのだけど、第2部で「こんな麻酔薬みたいなものでごまかして」とか「新しい強力な鎮痛剤だ」とか「強い痛み止めを使ってもらったから大丈夫」とかの台詞がバンバン出てきて驚愕した。その他、かえでがスキル「アセンション」を使えるとかね。思考する材料は先に与えられていて後で種明かしをされる、一種推理小説的な快感がある。逆にミスリードみたいなものはあまり見当たらなくて、眼帯をしているキャラは普通に眼帯をしているキャラだし、ラスボスみたいな名前の人は順当にラスボスだった。


ゲームとしては豪華な部類で、ちゃんと戦闘アニメーションもあるし、一つ一つのスキルに個別のグラフィックもある。UIも分かりやすくキビキビした動きで気持ちがいい。ゲーム画面ではキャラにも声がついていて(フルボイスではない)、キャラ付けが分かりやすかった。さらに凄まじい量のスチル。第1部とかは1話に1回くらいスチルがあった。あれは良い。

仙台ゲーとしては、観光地や時事の風習、歴史等がゲームに割と違和感なく盛り込まれていた。というか、だいたい黒閖は仙台の観光地に出現する。正直この理由は分からなかった。人を求めているのか。ラスボスのせいにすれば良いのだろうけど。


総じて、適当に作られたと感じる場面が全然ない。作者の意図が見えるゲームは良いゲームだ。



2.ビジュアル


マップは美麗なグラフィック、とは少し違うかもしれないが、3Dでこれまた豪華なものに仕上がっている。確かに建物等の裏にキャラが入ると影になって見づらいというのはあるのだけど、これはLisblancでは解消されているらしい。

キャラの絵もハイクオリティだし、何より差分がものすごく多くある。制服には冬服と夏服があるし、私服もキャラによっては何バージョンかある。真夜ちんの耳付きフードとか2回くらいしか表示されなかったんじゃないかな。



3.キャラ


全キャラ語ると長くなるので、好きなキャラを。

というか月お姉ちゃんが好きなんですよ。武器が大鎌ですよ大鎌。なにこれかっこいいいい。てか何?時のリリー?「全ての時空は私のもの」?かっこいいいいい!基本的に物理防御が高いから壁役に最適だし、停止付与スキルがチートレベルで強いし、みんなのお姉ちゃん的なキャラ付けもありながら最終的には萩ちゃんの味方って最高of最高。


その他は円ちゃんの気の抜けた感じがかわいいと思う。スキルがなかなかうまく使えないんだけど、円ちゃんがいないと突破できなかった追加ステージもいくつかあるし。



4.攻略


汎用的な攻略としては、とにかく時間をかけて黒閖を一体ずつ釣ることが大事。戦いは数なので、一体ずつ袋叩きにする。本当にじっくり、進んでは引き、進んでは引きで2ターンに1体倒すようなイメージでやると難しくない。

また、相手の反撃を抑えることを考えると、2マスの長射程武器がとても強い。もちろん単発の威力は他に劣るのだけど、攻撃の起点として2マス武器を持つキャラで削ってから攻撃力の高いキャラでとどめを刺すようにすると、こちらの損害が少なくなる。この意味でも黒閖を1体ずつ倒していくのが重要。

ただ、このやり方はターン制限があると破綻する。そうなると次に取りうるのは大火力広範囲攻撃。具体的には禍深のスキル「レイブンクライ」や萩とれんのカップリングスキル「天走風技」などが強い。しかしMP回復アイテムは貴重なので、やはり基本は引き撃ちである。


結局反撃の仕様と敵の索敵の仕様がよく理解できなかったが、どうやら敵は自らの射程+5マス以上離れていると確定で待機しているらしい。ただし、では何マスまで近づけば確定で動き出すのかは良く分からなかった。時間をかけられるなら1マスずつ近づいていけば良い。


追加ステージは、上手い人はタクティクスで戦うのだろうけど、自分は物資の力に頼って戦った。具体的にはずんだ餅とランダム潜在能力のおかげ。

ずんだ餅は1つ1,000円の高値で売れる割に追加ステージの「ずんだとの邂逅」でたくさん手に入るので、金策として有効。ランダム潜在能力は「孤独の奥州王」を回し続ければ良い。3分足らずで1つ手に入る。結局これで大量の再生+と貫通と属性特攻を集めてクリアしたようなものだった。


その他のTipsとしては以下の通り。

・追加ステージで買える防具の「攻撃術の心得」はほぼ「メガネ」の上位互換。ノーコストで100%の命中率を得られる。

・極端に硬い敵やHPの多い敵には猛毒を入れると良い。彩女と絵巳のカップリングスキル「エンリッチドポイズン」が強力。

・その敵に「停止」が効くなら何とでもなる。効かなくてもとりあえず状態異常にかけてしまえ。

・属性特攻の潜在能力は通常の属性の相性と別計算なので、時にとんでもない数値を叩き出す。



5.その他


Lilyは基本的にシリアスなシナリオだと思うけど、一番のギャグは生徒が常に制服を持ち歩いていて、私服でも何かあったら瞬時に着替えるところだと思うよ。真夜ちんとか一々髪のメッシュを取るよ。あと学園長が戦うところ。てかあの溢れんばかりのサッカー押しは何だったんだろう。架空の順位表まであったあれは一体…


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by konnkounohoukou | 2017-02-26 15:08 | ゲーム | Comments(0)