ひとおもい

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LilyワンドロSS 月 気の済むまでやろう!


今日は月お姉ちゃん!Apollyonルートクリア後の話です。

ネタバレがあるので続きから。




フルール・ド・リスの活躍によって、禍のリリーこと幸町さちの暴挙は止められた。
しかし黒閖は散発的に出現しており、フルール・ド・リスの活動は拠点とそのメンバーの半数を欠いてもなお続いていた。

「えいっ!やあっ!」

若林月は、切り込み隊長は自分だと言わんばかりに先頭に立って大鎌を振り回す。ほとんど特攻に近い。既に見慣れた光景ではあったが、周りのメンバーはずっとハラハラし通しだ。

「つ……月さん、きつくなったら下がってくださいね。直ぐに治療しますから。」

後方からおずおずと巡瑠が声をかける。が、月はちらりとも見ずにぶっきらぼうに返した。

「いらない。最初から痛み止め飲んでるから大丈夫。」

月が突出するのも無理はない、と皆は思った。今日は9月27日。さちのせいで死んでしまった彼女の妹の誕生日だ。死んだ子の年を数えるような真似をするのも詮無いが、彼女の心情は容易に想像することができた。

……あらかた片付いた。少なくとも見える範囲に黒閖は存在しない。代わりに、月が暴れまわったせいで地形も建造物もめちゃくちゃだった。

「ほら、気は済んだ?」

かえでが少し怯えた声で尋ねる。

「ふーっ、ふーっ。」

月は肩を上下させながら、狩り残しはいないかと辺りを見回す。

「あっ!そこの瓦礫の影!まだ動いてる!」

絵巳がとっさに声をかける。しかし時既に遅く、鳥型が飛び立ちざまに月の肩口をえぐった。

「このっ!」

月はとっさに鳥型の足をつかみ取り、地面に叩きつけ、足で何度も踏みつけた。フルール・ド・リスのメンバーが遠巻きに見守る中、それは黒閖ではなく月が動けなくなるまで続いた。
日が暮れる頃になって、案じた彩女が声をかける。

「さあ、帰って休みましょう。辛いなら、しばらくフルール・ド・リスの活動を休んでいただいても構いません。」

当然、月が意に介する様子はない。

「何を言っているの?」

月はくるりと振り返る。胸元のリリーストーンを輝かせながら。

「まだ38回目じゃない。今日はとことんやるわよ。」

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by konnkounohoukou | 2017-12-14 22:33 | 二次創作 | Comments(0)