聖夜「最強の二人を目指しましょう。」
真夜「嫌よ。」
聖夜「えー。つれないー。」
真夜「……いきなりどうしたの。」
聖夜「最近、最強の二人っていうのが流行ってるらしいのよ。リーダーとパートナーの二人一組が基本で、他の人に協力してもらっても良し。」
真夜「最強って割にはなんだかファジーなのね。」
聖夜「きっと人脈を作り出す能力も含めて『最強』ってことなんだよ。」
真夜「で、具体的に何をするの?」
聖夜「うーん、私たちは形から入るのが得意だから、とりあえず最強っぽい格好をしましょう。上半身をトゲ付き肩パットにするとか。」
真夜「絶対ダメー! というかそれは色々とダメー!」
聖夜「えー。じゃあ真夜ちゃんはどうするのがいいと思う?」
真夜「私が考えるの?! ……普通に体を鍛えるとかでいいんじゃない?」
聖夜「それだ! じゃあ、早速修行だね!」
真夜「え、ええ……。まあフルール・ド・リスとして、身体を鍛えるのは当然だから……。」
こうして聖夜と真夜の特訓は始まった。来る日も来る日も特訓に励み続けた結果、ついに……。
真夜「かえで! よかった助かった!」(ヨロヨロ)
聖夜「かえでちゃ~ん!」
かえで「あら、真夜に聖夜。しばらく見なかったけど、どこに行ってたの?」
聖夜「うん、ちょっとYAMAにね。」
かえで「YAMA? 山じゃなくて?」
真夜「(ゼェゼェ)聖夜が……最強の……二人に……なりたいって……言うから、二人して……修行……してたのよ……。」(ゲッソリ)
かえで「真夜、大丈夫?」
真夜「私には……無理……。そもそも人類に……あんなメニューが……こなせるわけがない。でも……聖夜がね……。」
聖夜「私がリーダーをやるから、真夜ちゃんは私のパートナーになってくれればいいんだよ。これで最強の二人だよ。」
かえで「なんだか要領を得ないわね。で、最強の二人とやらは具体的にどんなことができるのかしら。」
聖夜「うん。見ててね、かえでちゃん。『メタモルフォーゼ』!」(バツン)
\ モリモリモリモリ /
かえで「うわああああ! 聖夜が巨大化した! しかも逆三角形シルエットのマッチョウーマン!」
聖夜「かえでちゃん。私はこれで最強になったんだよ。常時パワー7で物理も特殊も2ずつシャットアウトするんだよ。」
かえで「で、でも射程1でしょ?」
真夜「聖夜はあの姿で特殊攻撃をするのよ……。」
聖夜「精神性が大事なんだよ。」
かえで「早く元に戻して!」
聖夜「いいけど、一戦勝負してからねー。」
かえで「いやあああああ!」