ひとおもい

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Lily二次創作 世界一位になろう! (前編)

やたら長いので続きから。





1.作戦会議

禍深「えーっと、聖夜、巡瑠、円、鈴音、歌音、つばき、絵巳、萩、そして私。ちゃんと9人揃ったわね。」

絵巳「こんな休日に呼び出すなんて、何かあったの?」

聖夜「秘密の話だって言うから、真夜ちゃんには黙ってきたよ。」

歌音「私はこの後お仕事があるので、できるだけ手短に終わらせていただけると有り難いです。」

つばき「なんで僕まで……。」

禍深「みんな集まってくれて感謝するわ。まずはこの映像を見てちょうだい。」





全員「……」

萩「か、禍深ちゃん。これには深い訳が……。」

禍深「別に、萩を責める気はないの。ただ……。」

萩「ただ……」

禍深「くやしいのよ! 彩女の踏み台にされるのがとにかく我慢ならない! どうして私があんな奴のカバン持ちみたいなことをしなきゃならないの! だいたい何よあのわざとらしい言い方! 何なのよ『世界一位』って!」

絵巳「禍深?!」

禍深「そもそも緑髪で眼鏡のキャラなんて人気が出るわけがないの! アイツ絶対何人ものプレイヤーに『私には貴方しかいないんです。』とか囁きながらカリスマ使って近づいて、リリー能力でプレイヤーの■を折って、■禁して、■■■■プレイに興じているのよ! あの緑の悪魔め、なんて悪いやつなの! リリー能力者の風上にも置けないわ!」

聖夜「わあ、降格の常連さんが言うと説得力があるね。」

禍深「ぜぇ、ぜぇ。」

円「お茶どうぞ……。」

禍深「(ゴキュゴキュ)」

鈴音「落ち着いた?」

禍深「ふぅ……。彩女の真実を暴くのは後日やるとして、彩女が『世界一位』を押し付けてきたのは厳然たる事実よ。そして、みんなに集まってもらった理由はただ一つ。私が彩女に代わって『世界一位』になることに協力してほしいのよ。」

聖夜「私たちに選択権はあるのかな?」

禍深「そんなの、『はい』 か『わかりました』 しかありえないじゃない。」

つばき「(お姉ちゃんみたいな人だ!)」

巡瑠「わ、分かったよ。どうせ私が『世界一位』になることはないだろうし。」

絵巳「私もいいよ。自分の評価には執着していない。」

萩「でも、そういうことなら協力者をもっと増やしたほうがいいんじゃないかな。」

禍深「却下。彩女に近い人ほど信用出来ないから。」

萩「そう……でも、魔姫奈ちゃんや私のお姉ちゃんなら……」

禍深「しつこいわねえ。却下よ、却下。あいつらの力を借りなくても、ここに集まったみんなから知恵を出してもらえるなら問題ないわ。」


2.世界一位とは

絵巳「じゃあ、ゴールから考えよう。確認するけど、禍深の目的は『世界一位』になって彩女を見返すことだよね。」

禍深「ええ、その認識で正しいわ。」

絵巳「その『世界一位』が何の世界一なのかというのは、実は彩女は明言していない。」

巡瑠「ということは、何でもいいから世界一になれたら彩女さんを見返せる?」

禍深「そこは私も悩んでるのよ。適当に何かで世界一になったとして、それで彩女を見返すことになるのかどうか。」

聖夜「うーん、とりあえず、彩女さんが世界一になれそうなところから考えていったらいいんじゃないかな。まずは彩女さんの意図を探るってことで。」

鈴音「はい! 私から行きます。」

聖夜「鈴音ちゃん速かった。」

鈴音「彩女さんが言ってる『世界一位』っていうのは、リリーを最も多く倒したリリーって意味じゃないかな。ほら、彩女さんは第一部のラスボスだし、ぶっちゃけ私もそういうの目指してるところあるし。彩女さん、そういうところで結構プライド持ってそうじゃない?」

円「まーた始まったよ、すずのかえで病。」

絵巳「母集団をリリーに限定するのは悪くない着眼点だけど、その尺度だと一番は百合果ってことにならない? 本編の8年前とか。」

鈴音「あっ……じゃあゲーム中に限定して。」

萩「なら、一位は禍深ちゃんじゃないかな。第一部第10話で、禍深ちゃんが闇属性だからって黄金槍を持ったかえでちゃんを突っ込ませてドラッグシュートを撃たれたプレイヤーは沢山いたと思うの。」

聖夜「確かに、あの辺りから急に難しくなるよね。序盤だからプレイヤーの母数も多いと思うよ。」

禍深「別に今は私を持ち上げる必要はないのよ。でも、『世界一位』がリリーを最も多く倒したリリーという線は消えたわね。次の案は何かしら。」

つばき「……はい。」(オズオズ)

聖夜「はい、つばきくん。やる気だね。」

つばき「えっと……単純に身体能力ってことはないでしょうか。リリーの皆さんって……その……力が強いですし、組体操とかやったら、とてもきれいなんじゃないかって。」

鈴音「あっはっは、つばき君はとても面白いなあ。皆で手を引っ張りあって『扇!』とか? 受ける~~。」

円「組体操なんて発想よく出てきたね。そんなの私たち3人でしかやらないよー。」

巡瑠「(あ、やるんだ。)」

絵巳「く、組体操はともかく、フルール・ド・リスはみんな黒閖の攻撃を受け止められるほどの力があるけど、筋力で言えば重量武器を扱う真夜や月、雫の方が彩女よりも強いかもね。」

つばき「はい……そうですか。」

聖夜「つばきくん落ち込まないで。まだ誰も正解を出せてないんだから、ね。」

つばき「聖夜さん……」

禍深「はいはい、みんなもっと案を出して。」

歌音「あの、私からもいいでしょうか。」

禍深「そういえば、歌音はフルール・ド・リスのメンバーになってからの彩女しか知らなかったわね。で、あんたは彩女が何のことを『世界一位』って言ってると思う?」

歌音「私、やっぱり思うんです。彩女さんは確証なく『世界一位』なんて言葉を使わない。彩女さんの言う『世界一位』は、自他ともに認めるものでなければならないんです。」

萩「と、いうことは……」(ゴクリ)

歌音「ズバリ! 彩女さんの言う『世界一位』とは、Lily総選挙FINALでの1位という意味ではないでしょうか!」

全員「(それはみんなが最初に思ったやつ! でも!)」

歌音「でも、総選挙FINALは『FINAL』だから、もう禍深さんは彩女さんと再戦して見返すことはできない。……皆さんはそう言いたいんですよね?」

禍深「そ、そうね。当たり前よ。」

歌音「だったら、もう一度やればいいんです。私たちが主催する、私たちのための非公式総選挙を!」

全員「えっ、えええええええ~~~~~!!!!」


3.師弟

歌音「投票資格は仙台市民であること。集計システムも既に用意しています。」

萩「ストップ、歌音ちゃん、ちょっと待って。『Lily総選挙FINAL』は、最後だからFINALって名前が付いてるんじゃないの?」

歌音「萩さん、私は芸能界にいるからよく分かるんですが、最近はFINALシーズンで終わるコンテンツのほうが少ないんですよ。」

萩「どういうこと?」

歌音「人気の出た作品は、FINALの後に『リターンズ』という名前でよみがえります。だいたい新キャラや新要素が追加されているのが特徴ですね。」

巡瑠「思い当たる作品はいくつかあるわ。」

円「うん、『Lily総選挙リターンズ』か。完全に無理筋ってわけじゃない。」

絵巳「でも、あくまで非公式の総選挙だよね。彩女がその土俵に乗って来るかな。」

歌音「なあに、非公式の『非』の文字を、ちょこ~っと小さく薄い文字で書けばいいんです。公式の総選挙だと勘違いしてくれますよ。」

禍深「それはちょっと汚いわ。彩女には正々堂々と勝たなきゃいけない。」

歌音「正々堂々?」

禍深「そうよ。全力でやって、正面から叩き伏せてこそ勝者の資格があるの。」

歌音「禍深さん、まだ分かってないようですね。」

禍深「?」

歌音「あなたに勝ち方を選ぶ余裕があると思っているのですか。総選挙FINALでは素の状態で『0票』ですよ、『0票』。一人16票のうち誰も1票も入れていない! もう少し危機感というものを持ってください。」

禍深「うっ。そこまで強調しなくても……」

歌音「禍深さん。さきほど、正面から叩き伏せると言われましたが、ひょっとして、自分の固有潜在を忘れたんですか?」

禍深「……『ダーティーバトル』。」

歌音「それ! 世の中どうせ騙されたほうが悪いんです。まして相手は彩女さん。挑戦者の禍深さんは、なりふり構わないくらいで丁度いいんですよ。」

禍深「……(そう、私と彩女は似た者同士。『勝利こそ全て』という価値観は共有している。勝ち方に拘るのは今更ナンセンスね。)」

禍深「歌音。」

歌音「はい、なんでしょう。」

禍深「主催、頼める?」

歌音「もちろんです! 私が責任を持って禍深さんを1位に導いてみせます。 ともにチャンピオンロードを歩みましょう!」

円「話はまとまったみたいだね。」

聖夜「でも総選挙は人気が反映されるよ。最下位の禍深ちゃんが、今から彩女さんに勝てるほどの人気を獲得できるのかな。」

歌音「そこですよ、そこ。 人気がないなら上げればいいんです。」

鈴音「と言っても、Lily本編は終わってしまっているからなあ。どうやって人気を上げればいいのかサッパリわかんない。」

歌音「ふふふ。実は、準備してきた企画があります。これを御覧ください。」






禍深「ひゃあああああああああああ///」

全員「うわあああああああああああ!!!」

歌音「ちなみに御覧頂いたのは既に動画サイトで公開済みのものです。」

禍深「歌音~~~~~~~」(ガシッ)

歌音「ぐえっ、首絞めないで下さい、苦しい。」

禍深「あんたを■して私も■ぬ~~~~~」(ゆっさゆっさ)

つばき「ああっ! 歌音さんの顔がどんどん紫色に!」

萩「落ち着いて禍深ちゃん!」

円「早く禍深を歌音から離して!」

歌音「グッ……ウェッ……ゴホッ……」

巡瑠「歌音ちゃんしっかり。いま治してあげるからね。」

絵巳「とんだ修羅場になってしまった。」

歌音「ゲホッゲホッ……禍深さん。心して聞いて下さい。」

禍深「なによ~~」(泣)

歌音「禍深さんは、『今のままの禍深さん』で彩女さんに勝てると思うのですか。」

禍深「!」

歌音「ただでさえあなたは総選挙FINALで最下位なのです。今までとは違う禍深さんを見せないと、『世界一位』どころか14位の私さえ抜けませんよ。」

禍深「あっ……」

歌音「禍深さん、今一度問います。彩女さんに勝ちたいですか?」

禍深「……勝ちたい。」

歌音「聞こえません。もっと大きな声で言ってください!」

禍深「勝ちたい。」

歌音「声が小さい! もう一回!」

禍深「勝ちたい!」

歌音「まだ小さい!」

禍深「勝ちたい!!」

歌音「全然聞こえません!」

禍深「勝ちたい!!!」

歌音「甘ったれたことを言うな!」

禍深「(ビクゥ!!)」

歌音「『勝ちたい』だあ?! そんなこと言ってる限り永っ遠に勝てない! 『勝ちたい』じゃない! 『勝つ』んでしょう! いますぐ言い直しなさい!」

禍深「か、勝つ!」

歌音「ほらすぐ人の言うことばかり聞く! 主体性のないお前が勝てると思ってるのか!」

禍深「勝つ!!」

歌音「ぜったいに勝てない!」

禍深「勝つ!!!」

「勝てるわけが無い!」 「勝つ!!!!」 「何をやっても勝てない!」 「勝つ!!!!」 「どうやっても勝てない!」 「勝つ!!!!」 「百年やっても勝てない!」 「勝つ!!!!」 「勝てない!!」 「勝つ!!!!」

つばき「(なんだかすごいことになってきたぞ。)」

「勝てない!!!」 「か゛つ゛!!!!!!」 「勝てない!!!」 「か゛つ゛!!!!!!」

歌音「分かった!」

禍深「!!」

歌音「禍深の気持ちはよーく分かった! その意気に免じて、私が彩女に勝つ方法を伝授してやる!」

禍深「歌音!」

歌音「これから、私の命令には絶対に従いなさい。そして、私と話すときには必ず『師匠』を付けること! 分かったら返事!」

禍深「歌音……いえ、わかりました! 師匠!」

歌音「声が小さい!」 「師匠!!」 「もっと大きく!!」 「師匠!!!」 「もっと!!!」 「師匠!!!!」 「もっとだ!」 「師匠!!!!!」

歌音「禍深!」

禍深「師匠!」

歌音「お前がナンバーワンだ!」(禍深を抱きしめる)

禍深「師匠!!!!!」(渾身の力で抱きしめ返す)

聖夜「つばきくん、あれはマインドコントロールだよ。禍深ちゃんは自発的に言っているように見えて、実は歌音ちゃんに操られているんだよ。」

つばき「マ、マインドコントロールですか。」

絵巳「本当なら疲労、空腹や寝不足でもっと追い込んでからやるんだけどね。やっぱり動画で揺さぶったのが効いたのかな。」

聖夜「まあ、『二人きりの密室』でやってるならまだしも、あの程度なら時間が経てば元に戻ると思うよ。」

萩「禍深ちゃん……」

歌音「よし禍深、この血判状に拇印を押すんだ。これが私たち師弟の証となる。朱肉を使っていいぞ。」

禍深「分かりました師匠!」(ペタッ)

鈴音「うわ、この血判状、小さい文字がびっしり。書かれてることも小難しくてさっぱりだ。」

歌音「さあ! 人気を集めるため、できることは何でもするぞ! まずは水着グラビアの撮影から!」

禍深「はいっ、師匠!」 「声が小さい!」 「師匠!!」 「まだだ!」 「師匠!!! 「もっと!」 「師匠!!!!」

円「オエッ……」

巡瑠「ちょっと、円ちゃん大丈夫? とても顔色が悪いよ。」

円「これはきっと悪い夢。目覚めれば温かい布団が私を包んでくれる……」(ブツブツ)

絵巳「円はどうしたの?」

鈴音「かわいそうに。あんな歌音を見せられて、幻想が壊れたんだ。」


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by konnkounohoukou | 2018-05-20 20:00 | 二次創作 | Comments(0)